顎関節症

顎関節は、食べ物を食べる時の咀嚼、会話をする時の発語、食べ物を飲み込む嚥下の時に適切に運動することが必要となります。
 
この関節には、多くの感覚神経が分布するため、顎関節に異常や不具合が生じると痛みを伴うようになり、生活の質が著しく低下します。
 
顎関節症は、関節・関節円板・関節周囲の筋組織の機能障害を伴います。
 
症状としては、顎関節運動時の痛み、クリック音(コキッという音)、ポッピング音(ポコポコという音)、関節のロッキング、開口制限、かむ力の減少などがみられます。
 
顎関節に起因する痛みは、頭痛や頚部の痛み、めまい、耳鳴りなど様々なことに波及します。
 首肩こりの治療で、首肩まわりに鍼を打っているのに効果が芳しくない患者さんの中には、顎関節症があるために首肩こりが改善しにくい場合があります。
 
そのような患者さんは、まず顎関節症をある程度改善させてから、首肩こりの治療に移行すると、効果が出やすいです。
 
顎関節症の鍼治療は、顎関節の主動作筋である咬筋、側頭筋、内側翼突筋、外側翼突筋を刺鍼します。
 
ただし、この治療はひびきが強いので、患者さんが嫌にならないように、鍼の太さ・本数を考えながら、頑張れる範囲で、少しづつ治療していきます。
 そうすれば、継続して治療することができ、顎関節症を完治に導けます。